TUfast Ecoチーム、CAEソフトウェアを活用し世界新記録を樹立

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TUfast Ecoチームの概要

ミュンヘン工科大学(Techinical University Munich)のTUfast Ecoチームは様々な専門分野の学生約30人が所属する車両開発チームです。同チームはエネルギー効率の良い車両の製作に特化し、毎年複数の大会に出場しています。

1. 軽量化への挑戦

TUfast Ecoチームは、学生が自ら構想、設計、開発、製造した車両のエネルギー効率を競う国際大会の一つであるシェルエコマラソンにチーム設立の2011年以来毎年出場しています。燃費の良い車両を開発するのに最も大事な要素の一つは重量であり、TUfast Ecoチームのメンバーは常に車両の軽量化を追求しています。

すべての構成要素とアセンブリが効率的な設計でなければ軽量な車両は開発できないため、TUfast EcoチームはAltairと協力し、Altair HyperWorksソフトウェア群を活用することにしました。

2. CAEの活用

TUfast Ecoチームの車両ラインアップであるeLiシリーズの各車両のほぼすべての部品は製造前にCAEソフトウェアで設計され、シミュレーションと最適化が実行されています。同チームはHyperWorksソフトウェア群を活用しており、HyperMeshで形状の作成とメッシングを行い、OptiStructで有限要素解析(FEA)と最適化を行い、HyperViewでポスト処理を行っています。

2015年の車両eLi15の作成では、HyperWorksを用いたシミュレーションでTUfast Ecoチームが材料に使用する炭素繊維強化ポリマー(CFRP)を最大限に活かす車両のプライの配置を調べ、OptiStruct独自の3段階最適設計プロセスで最適プライ形状、最適プライ数、最適プライ積層順を求めました。

3. 大会結果

シミュレーションと最適化の結果、eLi15は2015年のシェルエコマラソン参加車両中最も軽量な車両となり、シェルエコマラソンの電気自動車部門で1位、デザイン賞で1位、オフ・トラック賞を3つ、French Educ-Eco大会で1位、などとTUfast Ecoチームとして過去最高の成績を収めました。

eLi15でシャーシとサスペンションに活用したシミュレーションと最適化を、2016年のeLi16車両ではモノコックにも適用したことで、前年より重量をさらに10%削減し、わずか24kgまで落とすことができました。また、フロントサスペンションにはさらなる最適化が施され、25%の軽量化に成功しました。

4. 世界記録樹立へ

さらに、TUfast Ecoチームと卒業生は、電気自動車燃費のギネス世界記録を破るというより大きな目標に挑戦しました。

新しい車両より空気力学的に利点があったeLi14を基盤に改良を加え、eLi15およびeLi16で培ったノウハウ、たとえば電力損失を減らすために最適化されたマグネット配置と銀ワイヤーコイルをカスタム製造のモーターコントローラーに加える、加速と速度のシミュレーション結果から新たなホイールリムと低摩擦ベアリングを取り付ける、空気力学的に最適化された太陽電池のないトップカバーを製造する、などを取り入れました。

2016年7月16日、ニーダーバイエルン行政管区のAudi社テストコースで、学生、卒業生、Guinness World Records社の代表者が見守る中、TUfast Ecoチームが開発した車両は1233km/kWhを記録し、電気自動車の燃費において世界新記録を樹立しました。これは、Super 95を燃料として、1Lあたり10965kmを走行するのと同等の記録です。

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シェルエコマラソンは、世界の学生を対象に開かれる、世界最大規模の省エネカーレースです。アルテアでは、シェルエコマラソンに出場するチームの支援を行っています。

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